よもやま話


◆奏法についてのメモ その4

(代表  小林達夫)

 

音程合わせについて その1

 

 アンサンブル(以下特に書いていなくてもオカリナアンサンブルについてです)の演奏が美しく響くためには音程が合っていないといけません。どんなに「高価な楽器」を使って「上手な人」たちが「美しい音色」で演奏しても、その音程が合って(ハモって)いなければ、美しい演奏にはなりません。ではどうすれば音程が合った演奏になるのでしょうか?いくつかに分けて考えてみようと思います。

 

◯それって本当に音程合わせの問題ですか?

オカリナ演奏で音程が大きくずれるのにはいくつもの原因が考えられます。

 

イ)指がきちんと閉じられていない。

オカリナは他の管楽器と違い、音孔が正しく閉じられていなくても、美しい音で発音してしまいます。特に多いのが左小指ですね。(これに気づかず、低いレドあたりがファミになっている人もいます)次に多いのが両方の薬指(私たちの薬指はなぜか小指が降りてくると反対に上向きに逃げようとするようです。低いレとドで試してみてください。これに気づかずにずっと薬指がうっすらと浮いたままの人も見ます)左右の親指も音孔が大きいので危ないですね。

 

ロ)指がきちんと上がっていない。

離したつもりの指(特に左薬指)が音孔の上空近くにいると、音程がブラ下がる原因となります。奏法上理想的には「あまり上げすぎない」のですが、安全のためには広め(最低でも指の横幅分ぐらい)に離した方が良いですね。ここは兼ね合いです。また、支えのための右小指や、無自覚の右手のひらの覆いかぶさり、低音のための小音孔を一度閉じた後、開放せずに演奏する、なども音程ブラ下がりの原因となります。

 

ハ)基本の息圧と息圧のカーブが習得できていない。

低いレ、ドあたりを強い息のままで吹こうとしたり逆に、高いドやレを弱い息のままで吹こうとすると当然音程は大きくズレます。毎回安定した息の強さで、音域に応じた適切な吹き込みができるようになってからが、初めて音程という話題になります。

 

二)意図的に大小をつけて演奏している。 常に音にビブラートがかかっている。

表現のために大きく、または小さく吹くとオカリナの音程はそれに合わせて高く、低く外れます。また、ビブラート=細かい周期の音程の上下です。これらの奏法を改めない限り音程が合うことはありません。

 

ホ)結露した状態で演奏している

ウインドウエイ内に結露が生じて滞留した状態の時は、だいたい音程が高めにずれることが多いです。(なぜかは分析できていません)音量も小さくなるのでそれを補おうとして一層強く吹き、余計に高く外れます。(詳しくはこのよもやま話の別項目に記載しています)

 

 以上はどれも基本奏法ができているかどうかの問題ですが、オカリナの特性をよく知らないと音程の問題にすり替わっていることも多いのではと思われます。これらの問題を解決する前にチューニングや音程合わせの儀式をすると、迷路から抜け出せなくなってしまいます。

 音程がうまく合わない状態の多くは、これら基本奏法の問題を解消すればチューニングや音程合わせの儀式をしなくても、改善あるいは解消することが多いのではないかと思います。

 

ここまでは卒業で、もっと先の「音程合わせについて」の話を読みたい方のためには、次回(その2)に書こうと思います。


音程合わせについて その2

 

1) 音程って何ですか?

2) 合っているか外れているかは、どうすればわかりますか?

3) なぜ音程はわかりにくいのでしょうか?

4) どうすれば音程が合うようになりますか?

 

 

1)音程って何ですか?

音程という言葉は多分3つぐらいの違う意味で使われていると思います。

 

イ)本来は、2つの音の高さの隔たりの度合を示しています。同じ音が1度の音程、隣の音は2度の音程という具合でオクターブ違いは8度の音程です。(この決まりができた頃はまだヨーロッパにはゼロという概念が伝わっていなかった、というのを読んだことがあります)

 

ロ)例えば「ド」を演奏すべきところを間違って「レ」で演奏した時に「そこ音程がちゃいまっせ」という風に使っていることもあります。(これは「音が違う」でも済みますが、タイミングのことではなく音高のことを指している、という意味合いですね)

 

ハ)「音程が合っていない」というときには、正しく「ド」を演奏していても、理想の音の高さに対して微妙に高い、あるいは低い方にずれて音の濁りや不愉快さを生んでいる時に、そう言います。そうです、微妙な違いのことなんです。でも「美は細部に宿る」ですね。

 

 

2)合っているのか外れているのかは、どうしたらわかりますか?

これは答えが難しい疑問ですね。体重計で1g を計るのが難しいように、音程の目盛りがある程度は細かくないと、大雑把な音の違いしかわからないことになります。例えば、次の音を交互に聞いてみて違う音であることは聞き分けられますか?

 

▼音の例(ド)

音の例(レ)

音の例(ド♯)

「ド」と「レ」を交互に聞いても2音の違いがわからない

 

「ド」と「ド♯」を交互に聞いても2音の違いがわからない

 

などの時には相当に目盛りが粗いと考えられます。逆に、聞き分けできるならば十分に細かいのではと考えられます。 その先は音を「ドレミなどの名前=看板」で処理するのではなく、その中身「音そのもの」として、その場の響きや音色などを注意深く聞き取り、記憶する習慣によって伸びると思います。(幸いにして?筆者は中学2年まで楽譜が読めませんでしたので、とにかく全てを聴いて覚えるだけでした。楽譜がよく読めない方は絶好のチャンスなんです) 

 

より細かい音程の聞き分けについては「耳楽問道場」にて。

 

 

3)音程はなぜわかりにくいのでしょうか?

 音程について伝えることはなかなか難しいです。というのも音程は目に見えないからです。と書きますとちょっと待て「そもそも音楽も音も、目に見えないでしょう」と言われることかと思います。もちろんその通りなんですが、音量の大小は見えないけれどもわかりやすいです。音質の良し悪しも同じくわかりやすいと思います。ところが音程(が合っているかどうか)については一定のトレーニングを経て初めてその違いがわかるように思います。まさに「目に見えない」ですね。では、その理由をいくつか考えてみます。

 

伝統音楽の問題

 日本には古来より和音を取り入れた伝統音楽がありませんので、私たちの中には和音の流れを感じたりその出来、不出来を判定する力があまり備わっていません。もちろんこれは、日本だけではなく世界各地の民俗音楽にも共通のことのようです。

明治になって西洋音楽と出会った後もなぜかハモって歌う習慣は根付いていかず、今でも私たちはハモって歌うことの喜びからは遠いところにいるようです。西洋音楽を元々の文化の音楽と良い具合に融合させ、ハモって歌うことを違和感なく実行している人たちがいるのと比べて、少し不思議です。

(集まって歌う習慣がないからか、儒教的な禁快楽的な伝統のためなのか、キリスト教に染まらなかったからか、大して良いと思わなかったのか、低音が響きにくく余韻の少ない建築のためなのか、などなどたくさんのことが考えられます)

 

私たちは音の揺れが好き

 日本では単純な音色よりも複雑に揺れる音色が好まれる傾向があり、梵鐘の音、風鈴の音、(複音)ハーモニカの音、なども微妙に揺れることを美しいと感じています。この「揺れ」は音程がわずかに異なる複数の音が発音することによって生じています。お祭りの笛の音も音程が綺麗に揃ってしまうときっと逆に違和感があるのではと思います。

 どうもぶっちゃけ言ってしまうなら、私たちは遠いご先祖様の代から「音程を合わせて和音を演奏すること」の反対側にいるように思います。しかしご先祖様を恨んでも仕方がありませんので、どうすればオカリナアンサンブルが幸せになれるのかを考えてみたいと思います。

 

イ)自分たちの伝統にはそぐわないことなんで、和音や音程のことは無視して演奏する。これはオカリナで西洋音楽を演奏する限りは不幸せな対処だろうと思います。曲目が「ふるさと」や「赤とんぼ」でもやはり西洋音楽なんです。「郷に入っては郷に従え」の教えを尊重したいと思います。

 

ロ)伝統的に和音や音程のことに疎いというハンデを克服すべくがむしゃらに修行をする。悪くはないですが、血相変えて練習、演奏してもあまり幸せにはなれない気がします。でも多くの音楽系の専門課程はこれのような気がします。

 

ハ) 自分に備わっているものとそうでないものを理解し、効率的に補う。多分これが良いと思います。ただしそれには未知の知識や能力を獲得するようにし、単に練習を繰り返すだけではないことが、大事ではないかと思います。この記事ではこの後、これらについて何らかの手助けとなれるようにと、逐次加筆していきます。

 

 よくチューニングメーターという機械を使用して音程合わせをするという方法を目にします。ただしこのやり方は弦楽器などの弦の張りを調整するのには有効ですが、オカリナの音程合わせにはあまり有効ではないと思います。目で目盛りを見て合わせても音程についての感覚自体は定着しないように思います。チューナーは測定するよりも基準音を出すのに有効と考えます。基準音を使うトレーニング方法はまた別項目にします。

 

4)どうすれば音程が合うようになりますか? ここからは次項「その3」にて。

 


音程合わせについて その3

 

 どうすれば音程が合うようになるのでしょうか?

ハーモニーづくりのためにはまずユニゾン(=複数の同じ高さの音)のズレ(唸り=音色がビリビリという感じ)を感じ取る力が必要です。合っているのか、ズレているのかの違い、ズレているのは低く、あるいは高くのどちらかの聞き分けができるようになりたいですね。そこで、

 

耳楽問道場!(ぜひ静かな環境でトライしてください)

 

 

入門編

▼1)途中から半音下の音が加わってきます。(以下全部4回づつ加わります)

▼2)途中から半音上の音が加わってきます。

元の音より低くあるいは高く、ずれた音が加わったときの響きの変化を覚えましょう。

 

中級編

▼1)途中から半音下の音が小さい音で加わってきます。

▼2)途中から半音上の音が小さい音で加わってきます。

入門編で覚えた感覚を応用して小さい音でもわかりますか?

多分ですが、ここの感覚が結構役にたつと思います。

 

上級編

▼1)途中からほんの少し低い音が加わってきます。

▼2)途中からほんの少し高い音が加わってきます。

中級編で覚えた感覚を応用して少しだけ低め、高めの音が加わった時の響きの変化を聞き取りましょう。なかなか難しいですね。でもこの辺りの音の変化を聞き取る習慣がとても大事になります。(人間の耳は高めのズレよりも低めのズレに敏感と言われてますので、先に低めのズレを出しています)

 

応用編

途中から上下どちらかにずれた音が加わってきます。どちら方向のずれかわかりますか?今度は1回ごとに加わってくる音のズレの向きや大小が変化します。

    

 

▼応用1

▼応用2

 

 

 全部判別できるようになる頃には、音程のズレに気がつき、どちら方向にずれているのかが判るようになっていると思います。ただし、オカリナはその柔らかい音色の関係で、他の楽器よりも音程のズレが目立ちにくく発見や判別が難しいので、応用編は難しくても中級編がクリアできれば十分に実戦で使えるはずです。ズレを感じた時にはそれが解消する方向に自分の音を変化させれば良いですね。上げるには大きく、下げるには小さく吹きます。

 常にビブラート(=細かい音程の上下)がかかっているときは判別も解消も難しいので、アンサンブルはノン・ビブラート奏法がキホンのキです。

 あとはそこからの応用です。次はアンサンブルのハーモニー合わせですが、それは次回に。

 

 

応用編の答え合わせ

応用1 下大、上大、上小、下小 

応用2 上小、下小、下大、上大 ズレ幅は全部半音です。

 


音程合わせについて その4

 

 ユニゾンのズレを感じ取れるようになれば次はいよいよアンサンブルでのハーモニー合わせですね。これについては今までにポテトの出版物に下記のように短くまとめています。以下に引用いたします。

 

「オカリナ三重奏のための地球は笑顔」より引用

◯美しい音程を作るには

イ)それぞれが正しく「音階」を演奏できることと、ロ)3人の「音階」が揃っていることです。

☆正しい「音階」のためにはきちんとふさげていることが前提です。特に左手の小指は音孔に隙間ができやすく、これが原因でドのつもりでレやミを吹いている人を見ることが時々あります。慣れるまでしばらくは、気密性のあるテープなどで音孔を閉じておくのもオススメです。(この曲集には最高音は出てきませんので、そのままでも全曲吹けます)

☆鍵盤を操作する楽器とは違い、オカリナは運指を正しくするだけでは正しい音階になりません。

それぞれの音に合わせた息の強弱の調節があって初めて、正しい音階になります。

☆3人の音階を揃えるには音量を合わせることを目安にすると良いです。各自が正しい音階で演奏することができていれば、同じ音量で吹くことで大体揃います。ただしこの時S(C)には半音ほどピッチが高い楽器(持ちやすく小作りにしたためなどが原因で)も時々見られますので要注意です。上手な人にチェックしてもらうと良いですね。(引用はここまで)

 

上記引用は曲集の「演奏のために」という少ない文字数でまとめたもので、幾分省略されていてわかりにくいところもあるかと思いますので、もう少し解説をしようと思います。

 

イ)それぞれが正しく「音階」を演奏できること

当たり前のことのようにも思えますが、これが結構大変です。楽器の方が自動的に正しい音程を出してくれるピアノやオルガン、ハーモニカ、アコーディオンなどとは違ってオカリナで正しく音階を演奏できるようになるには一定量のトレーニングを必要とします。「赤とんぼ」や「故郷」などの叙情歌を一人で演奏したい人も本当は「正しい音階」を習得した方が良いのですが、多分多くの人が「曲」の練習はしても「正しい音階」の練習は置き去りにされているのでは?と思います。その状態で3人あるいは4人のメンバーが集まってオカリナアンサンブルに取り組まれても、なかなかハーモニーは合いません。では「まずあなたは」どうなっていれば良いのでしょうか?

 

 

▼正しい音階の練習1~「一丁うなってみましょうか」 

 ハ長調の音階音が流れます。一緒に演奏して1拍目はうなりのないユニゾン、2拍目は少しあなたが低めにズレます。3拍目はまたうなりのないユニゾン、4拍目はあなたが高めにズレます。次の3拍はうなりのないユニゾンで伸ばします。下に図にしてみます。

 これをド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド 各音2回づつやります。

最後に伸ばしている3拍が正しい高さの音ということになります。

息が続かないときは最後の伸ばしが多少短くても構いません。

ズレについては耳楽問道場でマスターできていますね? ビブラートのない音でやってください。

上下のズレ幅は半音以内なら特にこだわりません。冒頭にカウントの予備拍があります。

ここはまだハモり感覚のトレーニング以前ですので、平均律の基準音です。

 音孔の閉じが不完全な時や適切な息圧が習得されていない時、楽器の性能がお土産または装飾品程度の時、などの不具合はこれ以前に解決されていないといけないですね。

 

 

▼正しい音階の練習2 ~「もう一丁うなってみましょうか」 

 よく似た練習をもう一つ。今度はもう少し音階練習っぽくなります。1拍目はうなりのないユニゾン、2拍目は少しあなたが低めにズレます。3、4拍目はまたうなりのないユニゾン。低い「ド」から始めて上昇して行き、高い「ド」に届いたら伸ばしを長くします。次は下っていきますが今度はうなりを逆カーブにします。1拍目はうなりのないユニゾン、2拍目は少しあなたが高めにズレます。3、4拍目はまたうなりのないユニゾン。高い「ド」から始めて下降して行き、低い「ド」に届いたら伸ばしを長くします。

 さあ、ハ長調の正しい音階、自信は付きましたか?本当はこのあたりで一度「耳の良い」先生に出来具合を見てもらうのがオススメです。というのもスイスイとここにたどり着く方は少ないからです。

 うまくできない原因は山のように思いつきます。そしてほとんどは音程の感覚の問題ではなく、姿勢や運指の状態、息圧の問題、楽器の性能、などです。ただし客観的に自身の練習、演奏を見ることができれば独習も可能です。(そのうちタイミングを見てスイートポテトによるオフラインのレッスン会も考えてみます)ここでは音階の感覚が大事になってきますので、旋律が美しく響く「ピタゴラス音律」の基準音としています。

 

 

「音の階段」の感覚を掴むには「ドリア旋法」で

 一音ごとの正しい音高を出せるようになっても、演奏の時にいちいち基準音と照合するわけにはいきません。演奏する時には文章を暗唱するような具合に「そらで」正しい音程がすらすらと出ないと間に合いません。では「ハ長調の音階の応用練習」をと考えたのですが、ここに少し落とし穴があるように感じます。落とし穴とはオーバーな表現ですが「ドレミファソファミレドミソミド」はなんとなく味気ないですね。私たちは大体、日本の民謡や演歌の音律によくなじんでいると思います。西洋音楽の歌は上手く歌えないが、演歌の鼻歌なら自由自在という方も多いのでは?そしてそれは自然なことと思います。

 とても乱暴な言い方をすると、西洋音楽の「○長調」というのは、自然な音の上り下りよりも和音の構成を豊富にしていく過程で形作られた音の階段だろうと思います。個人的な感触で申し訳ないですが、わたし的には「明るい蛍光灯の事務室」的に感じます。私はドレミファソラシドと並んだ音からはあまり物語を感じることができません。「ランプの山小屋」はオーバーかもしれませんが「昭和の電球の居間」程度の陰影は欲しいと感じます。

 そこでお勧めは「○長調」よりも古い時代のヨーロッパ音楽や各地の民族音楽で使用されている「ドリア旋法」です。スカボローフェア、グリーンスリーブス、変わり種では超有名RPG の「荒野を行く」など「あっそれ知ってる!」ではないでしょうか。多分多くの方にこちらの方が「○長調」というのよりはなじみやすく、インスピーレーションを授けてくれるのではないか?と思います。

 

「ドリア旋法」って美味しい?

 食べ物にもドリアがありますが、あちらは昔のイタリア貴族の名前由来だそうです。こちらのドリアはギリシャ時代の「ドーリア人」由来です。(もしかしたら底の方で繋がりがあるのかはわかりません)とっても簡単な音階で、ハ長調を「ド」から始めないで「レ」から始めるだけです。

 あれっ?それはニ長調ではないんですか? よく気がつかれましたね。ところがニ長調の時にはシャープが2個ついて「ファ」と「ド」がそれぞれ半音高くなりますね。なんとドリア旋法ではシャープ無しのままなんです。では早速吹いてみましょう。

 

レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド↑・レー↑

  レ↑・ド↑・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レー

(音の後ろの上矢印はオクターブ高いの意味です)

 

レーラーラーソラドー↑シーラー

 ラーソラシーラソファーミーレー

  〜〜〜〜〜〜〜

 

どうでしょうか? 何か物語を感じませんか?もう少し続けて吹きたくなりませんか?

 

 では伴奏を用意しましたので、しばらくの時間「ドリア旋法」で「気まま演奏」をお楽しみください。コツは「レ」から初めて「レ」で終わる。節をもっと繋ぎたいときは「ラ」を中継ポイントにする。こんなところです。実は音程のトレーニングで一番大事なことは「吹く前に音が頭に浮かんでいる」ことなんです。最初は面食らうかもしれませんが、ぜひ「気まま演奏」に慣れてください。太鼓に合わせてノリの良いリズムが欲しいですね。

 伴奏は太鼓に加えて、低音で「レ」と「ラ」が鳴り続けています。自分の「レ」と「ラ」がこの伴奏の音に溶け込むようにしてください。それによって正しい音階とすることができます。メンバー全員でリレーをすることにより、それぞれの音階を揃えるという上記引用文のロ)もクリアできます。この時f 管の楽器は音域が合いませんのでちょっとやりにくいかもしれません。全員C 管がおすすめです。ただし最高音域のC 管(ポテト流ネーミングのSn-C)は音が高すぎて感覚養成には適していません。

 

 

 iOS アプリのShruti Box(シュルティーボックス、Android 版もあるようです)無料 をお使いになると任意の2音の持続低音を簡単に出すことができますので、超オススメです。

 でもスマホのスピーカーの低音では無理なんで、ブルートゥース・スピーカーに繋ぐと良いですね。

 


これらの記事の著作権はスイートポテトオカリナ合奏団および小林達夫が保有します。

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